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            | 小説 イオの末裔
 〔Kindle版〕
 販売開始しました。
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            | 《内容》 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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    | エステル記 |  
    | ペルシア王妃エステルの物語(3) |  
    | メムカン |  
    | Memucan|「威厳がある」|ペルシア語 |  
        
          
            | ■国中の女が夫をさげすむでしょう 
 
 ペルシア王クセルクセスの側近で、王の顧問官である7人の大臣の1人。法律や古くからの習慣を何よりも重要視し、誰に対してもそれを適応する、柔軟性に欠けた偏屈な男だった。
 王妃ワシュティが王の命令に背いて酒宴への出席を拒否したとき、その振る舞いを激しく非難し、彼女が退位せざるを得ない状況を作ったのがこの人物だった。
 酒宴の席での王妃の振る舞いに腹を立てたクセルクセス王が、彼女の行為をどう処罰すべきか側近の大臣たちに相談したとき、メムカンはいった。
 「王妃ワシュティのなさったことは、ただ王のみならず、国中のすべての高官、すべての民にとって都合の悪いことです。この事件が知れ渡りますと、女たちは皆、『王妃ワシュティは王に召されても、お出ましにならなかった』と申して、夫を軽蔑の目で見るようになります」。
 そして、メムカンはワシュティが王の前に出ることを禁じ、王妃の位を別の女に与えるべきだと主張した。
 王はもっともだと思い、メムカンのいうとおりに彼女を退位させたのである。
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